賀茂別雷神(かもわけいかづちのかみ)は、雷の圧倒的な霊威を体現する神として語られます。「雷は清め」という象徴は、恐れの中にある強大な浄化の力を示しています。激しい雷雨の後に空気が一変して澄み渡るように、人生における停滞や濁りも、この神の力によって一撃で流れが変わることがあります。現代においては、厄落としや邪気払いはもちろん、煮詰まった状況を一新し、一掃の浄化をもって再スタートを切りたいときに向く神さまです。
お祀りされている神社
賀茂別雷神は、京都を守護する賀茂信仰の中心として祀られています。
- 賀茂別雷神社(上賀茂神社)(京都府):賀茂別雷神を主祭神として祀る総本宮。世界遺産としても知られます。
- 賀茂社・賀茂信仰に連なる社(全国):上賀茂神社からの勧請により、各地で地域の守護神として祀られています。
- 雷神信仰の社(各地):落雷除けや農業守護の文脈で、雷の霊威として重ねて祀られる場合があります。
ご利益と逸話
雷は古来「神鳴り」とも呼ばれ、畏怖されると同時に境界を守る力とされてきました。ご利益は、不運を断ち、気を立て直すことに特化しています。
- 厄除け・災難除け:しつこい不運や停滞を鋭く断ち切る。
- 開運招福・現状打破:行き詰まった状況に風穴を開け、新しい流れを作る。
- 勝運・必勝祈願:勝負所で精神を研ぎ澄ませ、気を高く立てる。
- 電化・産業守護:現代の「雷」である電気やIT産業の安全を守る。
起源とお役割
賀茂別雷神は、玉依姫命が川を流れてきた「朱塗りの矢」を枕元に置いたことで授かった御子とされています。この矢の正体は火雷神(あるいは大物主神)とも言われ、天に昇る際に自ら雷鳴を轟かせたことからその名がつきました。京都の北に鎮座し、王城鎮護(都の守り)を担ってきた歴史は、現代においても「境界線」を守り、不正や穢れを寄せ付けないセキュリティの役割に通じます。雷は清め――つまり、曖昧な停滞を放置せず、きっぱりと切り替えて場を浄化することがこの神の最大のお役割です。
他の神々との関係
- 火雷神:父神の化身とされ、雷の霊威としての覚醒と浄化の層で連続しています。
- 建御雷神:同じく雷名を持つ武神。共に「武威」をもって邪を払う文脈で響き合います。
- 祓戸大神:浄化の専門神。賀茂別雷神の「一撃の清め」と機能的に重なります。
- 玉依姫命:母神。下鴨神社に祀られ、雷の荒々しさを育み包み込む慈愛を象徴します。
おすすめのお参り先は…
おすすめは、立砂が美しい上賀茂神社(京都府)への参拝です。参拝では「今、最も清めたいこと」を一つ定め、それに関連して捨てる・やめることを一つ決めて誓いましょう。参拝後に、部屋の不要物を一つ処分するなど、雷は清めを現実に実行する一歩を入れるのが最適です。
まとめ
賀茂別雷神は、「雷は清め」の象徴として浄化と切り替えを司る雷神です。参拝では、断捨離のような捨てる行動を一つ入れるのが鍵。澄んだ空気の中にこそ、次の幸運は舞い込みます。


